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JUGEMテーマ:読書
読書渇望中につき、妹が図書館で借りてきた本までぶんどって読みました。
「「腸」が喜ぶ お酒の飲み方」という本。
親がどちらも酒豪なので、お酒は身近にありました。親が酔っぱらうと「ビールの泡くらい大丈夫」と押し付けられたことも。
子供にビールの味は分かりません。そして、私は今でもよく分かっていません。
4人兄弟なのですが、もう一人の妹と弟はそこまでお酒に興味はないらしい。私は親の影響で「ウィスキー好き」と思っていましたが、よくよく考えるとおそらくお酒はそれほど好きではないようだし、『飲める』だけでそれほど飲みたいと思えるものでもないなと思い直しました。思考が上手く働かなくなるのが嫌なのです。小説書きたいのに、まとまらない。仕舞には眠くなる。……時間の無駄と思ってしまう。
本を借りてきた妹だけが、やたらとお酒に詳しいお酒好きです。
で、本の感想ですが……。お酒の飲み方と言うよりも、つまみの選び方や食事の仕方の本でした。
お酒だけに限った話ではなくて、食事全般+お酒の話。
野菜と、肉と、魚と、きのこと、海藻と……と、色々書いてありましたが読み終わった感想は
『とりあえず、食べ過ぎダメ。呑みすぎダメ。野菜(キャベツ)から食べたらいい』んだなと。
お水や油や砂糖の話も書いてありましたが、ミネラルウオーターなんてわざわざ買って飲まないよ。うちは水道水じゃなくて井戸水。井戸水にはミネラルが含まれるのだろうか?と考えてしまいました。
油は思い当たる事がある。マクドナルドのポテトの油は身体に悪いと書いてありましたが、東京に行って数年するとマクドナルドの匂いがダメになった。一時期はマックに通っていたのに、ダメになった。身体に悪いとかいいとか関係なく、身体が受け付けない。
でもそれも、離れたらマシになって時々は食べるようになったけど。
身体にはよくないというのは、分かる。
お砂糖は……ダメらしいけど、気にせずに食べるのです。美味しいものは美味しい。
こういうのは、気にしすぎてもダメ。気にしなさすぎてもダメ……みたいな。バランスが必要とされるんだろうな。
いくら納豆が身体にイイと言われても、あの匂いと触感がダメな私は食べる気にはならない。食べろと出されたら、ストレスフルだろう。
という事で、苦手な食べ物の章は『読み流し』で終わらせた。
食事はバランスよくストレスなく食べるのがいいのです。と思うケド、私にとっては食事ほどストレスなものはないので……難しい。
JUGEMテーマ:読書
「差別はたいてい悪意のない人がする」を図書館で借りた。
「82年生まれ、キム・ジヨン」と一緒に借りた。
どちらも韓国の話で、一部は話が被っているところもある。
「82年生まれ……」の方は小説だが、「差別はたいてい……」の方は差別の説明の本。この本のお陰で「82年生まれ」の本で掴めなかった韓国の男女差別がより深く掴めた。
実は書いてある内容自体は、あちこちで見たなと思ってしまった。というのも、ツイッターでそのような人たちを何人かフォローして情報を得ているから。この本もそんな人たちの紹介で知った本なので、全く白紙の状態で読んだというものではなかった。
それでも、私の中の足りなかったピースを埋めてくれるには充分で読む価値があった。
※ネタバレ必須
3部に分かれていて、1部は『善良な差別主義者の誕生』
差別構造が組み込まれている社会で、私たちは『差別を内在化して』『差別を再生産して』いるという話。
差別は見えにくい。
理由はいくつもあるけれども、『自分の立ち位置』しか自分で経験して知る事が出来ないからと言う理由が大きい。
マイノリティと言われる人たちでさえ、立ち位置が変わるとマジョリティになり他のマイノリティを排除する。
女性と言うマイノリティが自国民と言うマジョリティになり、難民と言うマイノリティを排除する例が出ていた。立ち位置が変わるという事がどんなものなのかが分かる。
p65『差別は私たちが思うよりも平凡で日常的なものである。(略)誰かを差別しない可能性なんて実はほとんど存在しない』
差別だと言われて傷つく必要はない。ただそれを『間違った行動』だと認め、『正しい行動と認識』に変えていく努力をするだけ。
努力なしには平等な社会は訪れない。待っていても何も変わらない。
2部『差別はどうやって不可視化されるのか』
4章『冗談を笑って済ませるべきではない理由』この章が一番読みごたえがあった。
「誰がそれに対して笑うのか」「なぜ笑えるのか」を考えると、それは笑えなくなる。冗談は他人への侮辱で笑いを取っている。その集団を侮辱していいと何度も繰り返し伝える事で、社会はそれを容認する。
それに対抗するには、笑わない事でそれは笑えないのだと伝えるしかない。
と言う話だった。
笑えないものを笑わないのは、単に私が嫌な奴だからなのか?とか、冗談を冗談で笑わなければいけないのかと思っていたけど、この章は『笑うな』と書いてあってよかった。その理由もわかり易い。
笑えない冗談には笑わない。そんな単純な事さえ、差別社会では分からなくなる。
その後の章は、同性愛の弾圧の話なども入っている。キリスト教では同性愛弾圧が激しいというものを見かけていたけれども、韓国もそうだったのは初めて知った。
3部『私たちは差別にどう向き合うか』
p182『マジョリティは、マイノリティの話に耳を傾けないまま、彼らに丁寧に話す事を要求する』
これもツイッターでよく見かけた。そして、丁寧に話せば耳を傾けるかと言えば傾けない。声は小さく目立たないので『知らない』とそっぽを向く事が出来るのがマジョリティだ。
9章で『みんなのための平等』にみんなのトイレ論争についても書かれていた。
これについてはずっと考えていて、どう考えればいいのか分からないと思っている。
女性側は男性と一緒のトイレなんて使えないと言い、男か女かの二分法で困ってる人たちは性別で分けられたトイレは使えない。
『オールジェンダー・レストルーム』という皆のトイレがある国もあると紹介されている。安心安全なトイレ問題。盗撮する人やわいせつ目的の人が入って来た時点で、通報システムなどがあればいいのになと思います。が、そのようなシステムもプライバシーの問題でトイレでは難しそう。それでも、考え続けなければいけない問題だと書いてある。
p202『「差別されないための努力」から「差別しないための努力」に変えるのだ』
全てはそれに尽きる気がする。そして、無意識で差別をしている人にそれを訴えても、全く響かない事も知っておく。
自分の利益が奪われる変化を望まない人たちには、無理なのだ。
世界は分断されている。だから、差別の構造は今まで残り続けてきたのだから。
私が出来るのはせいぜい『反応しない反応』だなと、この本を読んで思った。それでもブログでは小さく書き殴っているけど。
良書と思えたので、購入しようか迷ってしまう。本屋にあったら買おうかな。
JUGEMテーマ:読書
「82年生まれ、キム・ジヨン」を図書館で借りてきた。
数年前に話題になっていたけれども、読み損ねたのでやっと借りて読む事が出来た。
最後の解説を読むと『この本の登場人物の男性たちには名前がない。名前があるのは主人公の夫だけ』とあった。それを見ながら、まるで戦国時代の姫たちみたいだなと思った。戦国時代の姫君たちの殆どは名前が残っていないと言うのを聞いたことがある。
紫式部も清少納言も役職名で名前ではない。過去の文献には女性の名前が出てくる事はほとんどない。対して、男性の名前はしっかりと残っている。と言うのを思い出した。
その逆バージョン。この本では、男性の名前がごっそりとそぎ落とされているという。
それだけで、ワクワクしてしまった。先に解説を読んでよかった。
さらに解説から読んだことで『韓国の女性差別の現状』がよく分かり、小説を読む上で助けになった。
『女性差別』の根本はおそらく日本とさほど変わらないが、やはり細部は違うし『30年ほど前まで女の子は殺されていた』という状態は日本では聞いたことがない。
そこまでの強い男女差別の社会が存在していたという事を頭に入れてないと、小説の背景は上手く飲み込めなかっただろうなと思う。
解説に「キム・ジヨンに異常が表れ、夫に連れられて精神科を受診する。その担当医が書いたカウンセリングの記録という体裁で小説が書かれている」ということが書いてなかったら、おそらく私は疑問符だらけで小説に入っていけなかったかもしれない。
この前提を理解して読まないと『物語がどうなるのか』に視点を置いてしまう。そうすると、この小説は『ただただ、謎な物語』になってしまう。私にとっては解説は小説を読むうえで必須の文章だった。
※以下ネタバレ必須。
小説は、キム・ジヨンが他の女性が憑依するような行動をとることから始まる。そして、夫の実家に帰省中に母親が憑依して『娘をこちらの家にも帰してくれ』と言ってしまう。これが問題になり、精神科を受診する。
すでにこの辺りで、お腹いっぱいだ。
グズる娘の世話は妻の方が上手いからと押し付ける夫。義実家に行けば料理をして、片付けをする妻。田舎あるあるの『良いお嫁さん』の姿がそこにある。そんな話だと分かっていても、重い。
その後は、キム・ジヨンの人生の話になる。
祖母の時代と母の時代のあれこれも語られるが、『男のために女は身を粉にして働く』という事が美徳して語られる。さすがにここまで『男のため』というのは理解できなかった。男兄弟が大学に行くために女兄弟は、働きに出る。理解できない。
女の子が生まれる度に「次は頑張ればいい」と言われ、次も女の子だったら?と夫に聞けば『女の子は縁起が悪い』と返されて、母親は中絶を決める。その後に出来た男の子は、『末っ子だから』『長男だから』と別格の扱いで育てられ、女の子との差をひしひしと感じる。
学校では男の子からのいじめは「好きだから」だと言われ、変質者を捕まえれば「学校の恥」だと言われる。
さらに生理の話まで踏み込み、生理痛を消す薬がないなんておかしいと話したりする。
子供時代だけでも、これでもかと『女性であることの不合理』が描き出されている。
就職の面接に行けばセクハラにどう対応するかと質問され、落ち続ける。仕舞には父親は「このままうちにいて、嫁に行け」と言い出す。それを母親が「何言ってんの」と怒鳴りつけるのは爽快だが、それでも母親が何とか味方になっているから救いになるが母親が『男に従うタイプ』であればもっと悲惨な物語になるだろうなと思った。
仕事が決まってからもセクハラの連続と男性社員との格差に絶望する。結婚が決まれば、子供を急かされ……そこでやっと、『子供を持つことの現実』が目の前に迫り、怒りが溢れてくる。男は何も失わず、女性であるキム・ジヨンだけが仕事も自分の時間も失っていく。そこでおかしくなっていき、精神科に受診。
ラストで、医者の視点で書いていると出てくる。この医者は『女性の待遇について知っている』とあるが、女性のスタッフが出産のためにやめるという事に対しては『後任には未婚の人を探さなくては……。』で終わる。
ギャグか? と思ってしまったが、おそらく『理解ある男性』の認識はそんなものなのだと思う。
どこまでもリアルすぎて、気持ち悪くなってしまう。
ジヨンの夫にしても、男尊女卑丸出しではない。理解と優しさを持った人間なのだが、それでも差別の構造に組み込まれ、それを前提とした行動と思考しか持ち合わせていない。
ただ、この小説の中で私が解せぬと思った点が一つある。
『子供を持つことが目の前に迫って、初めてそれがどんな意味を持つのかを理解する』というジヨンの心理。
いや。大半の女性がそうなのだろう。子供の時にすでに「子供なんていらないし、作らない」と決めていた私は自分の思考がおかしいのかと思って、妊娠出産に関する情報はなるべく取り入れる様にした。しかし、それでも結論は『やっぱ、作らないのが最善だな』というものしかなかった。
仕事の中断も、身体の変化も、羞恥心も、子供への責任感も……色々なものが耐えられそうにないとずっと思っていたし、今もそれで後悔はしていない。さらに子育てしている兄弟を見ていても、子供は要らないと思う。
『好きな人が出来れば変わる』というものを信じようとしたこともあったが、残念ながら私が好きになったのは同性で逆立ちをしても子供は出来そうになかった。
そう言えば、妹が妊娠時に『子供が出来たら自分の時間がなくなる』と不満を口にしていたな……。大半の女性は自分がその身になってから考えるのだから、やはり私の感覚がおかしいのだろう。
その『子供を持つ前の心理』以外は、それなりに思い当たる事があったし、共感も出来た。
全てフルセットで書きこまれているすごい小説だなと思う。
ただ女性も大学へ行けるのはすごいなと思った。
私、83年生まれだけど親の感覚は「女性が大学に行って何するの? 役に立たない」という価値観だったし、私が高校卒業後に専門学校に行きたいと言った時もいい顔はしなかった。
さらに言えば、「お前が進学したから、妹達には進学の金がない」とすら言われた。でも、弟は大学に行った。理由は「男の子だから」
ついでに言うと、妹の価値観も同じで姪っ子に対して「女の子なんだから、大学に行かなくてもいいよ」と教えている。
姪っ子2013年生まれ。未だに「女の子は大学に行かなくていい」と言われている。私が生まれてから30年経っても価値観は続くのです。
私自身は実は『大学進学も視野』に入れて色々調べたけど、どう頑張っても大学進学を説得できそうにないなと諦めて2年だけの専門にしたという経緯。
小説の中のジヨンが大学で学べるの良いなと羨ましく思える。
ついでに私の周りには、『女の子だから短大で良い』と言われたと言う人たちもいる。「おにーちゃんは大学に行ったんだけどね」とつく。……そんな環境にいるので、女性が大学に行ける韓国って先進的とすら思ってしまった。
でも、これも地方はまた別なのかなと疑問が湧く。
日本の地方はいまだに女性に大学は必要ないと言う価値観がうっすら蔓延っている地域がある。
でもそのまえに、大学の学費が馬鹿にならないという現実も転がっているけど……お金の問題で行けないのと、幼いころから『女に学は必要ない』という価値観で大学に行くという選択肢すら出てこない環境に置くというのは違う。
韓国の話なので、すべて日本に置き換える事は出来ないものの『男児を期待される』事はあるし……天皇なんてまさに男児のみが期待されているんだし。
その他もさほど形は変わらずに、ある事だと思う。
トラウマを抉られる感覚になるので、再び読み直したいかと言われたら……お腹いっぱいなので、図書館に返します。
小説は悪くはないのですが、あまりにも現実的すぎて辛い。
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「ジュニア版 キリン解剖記」を読んでみた。
コウモリと同じものかなと思って読んでしまったので、肩透かしを食らった。
コウモリの方は、延々と『コウモリについて』が書かれていた。それでいて、その文章が『コウモリが好きだから、コウモリを知ってもらいたい』という気持ちであふれていた。
対して、このキリンは『解剖記』なのだ。つまり、キリンについて書いてはあるがほとんどが『解剖』の話。さらに言うなら、この文章から感じるのは『こんなすごい事を発見できた私の事を知って欲しい』という『私の紹介』なのだ。
キリンの紹介ではない。著者である『郡司芽久』という人の紹介である。
なので、『キリンの話』として読もうとするとキリンがいない。読めば読むほど、著者の事が分かる仕組みになっている。
キリンの事で分かるのは『偶蹄目キリン科に属する動物』『キリン科に属ずるのはオカピとキリンしかいない』『キリンは4種類。日本の動物園にいるのはほとんどがそのうちの2種類』
長々と書かれている『キリンの解剖』に至っては、『著者は最初は訳も分からず解体した』『著者は初めての解剖は知識がなくて何が何だか分からなかった』『著者はキリンの第一胸椎が動く事を発見した』という……著者の話満載。
先にコウモリの話を読んだために比べてしまうのだが、それにしても『キリンが好き』よりも先に『頑張っている自分が好き』が前面に出過ぎている。
コウモリの本が『コウモリについていろんな事を知る事が出来た』という満足感で終わったのに対して、
キリンの本は『子供に夢を持ってもらうための本だったのか』という感想で終わった。
『ジュニア版』となっているので、所々『好きを続けていれば、いつか仕事になる』というような事が書いてある。
確かに『好き』は大切だと思うし、子供に『好きを大切に』というのは分かる。が、大半の人間は大人にその『好き』を散々踏みつけられて現実を知って諦める。
何度も『チャレンジし続ける』というのは、本当の馬鹿か、天才か、現実が見えていないかのどれかだ。
そうは言っても、子供に限らず大人にだって『好き』は大切だとは思う。
キリンの話じゃないじゃないか……という感想で終わるのかなと思っていた最後に
『博物館に根付く「3つの無」という理念』と言う言葉が目に留まった。
【無目的、無制限、無計画】に標本を作り続けるという話。
「何の役に立つのか」は二の次で100年後に役立つかもしれないと、作り続けるらしい。
なるほどなと思った。目的も制限も計画もなしに、雑食のように知識や経験を積んでいつか『目的の仕事に就いているかもしれない』というこの本の趣旨とも合う。そして、忘れがちなその3つの無が大人にも必要なのかもしれないと思った。
が、良いと思ったのはそこだけ。
そして、悪い大人な私は色々とモヤッとしたものが拭えなかった。
まず、これは『東大合格者』の話なのである。東大合格する時点でそれなりの資産レベルというのを聞いたことがある。とすると、この著者もそれなりの資産レベルなのでは?と。
最後の方に両親の話がチラッと出ているが、『父は普通のサラリーマンで、母は専業主婦だ』
この言葉で父親が一家を支えられるほどの資産レベルという事が分かる。夫婦共働き世帯が専業主婦世帯の2倍以上になっている現在、『母が専業主婦』というだけでそれなりの資産がある事を示している。この著者は一般的な世帯の人ではないのだ。
さらに東大にいたから解剖が出来たという事なのでは?と思ってしまう。これ、地方の大学に入っても、そんなに解剖チャンスがないと思う。もちろん、努力は当たり前なのだが、その努力が出来る土俵に立つ事が出来る家庭に育っているかという途方もない運要素が絡んでるなと思うと……『好きな事を仕事にしよう』は貴族レベルの人が言える事で庶民レベルの人はそんなものの前に『生活』が横たわってるんだよな。という暗たんとした気持ちになった。
ついでに『母親は50歳を過ぎてから調香にはまり、調香師になった』と書いてある。素敵な旦那さまの稼ぎがあるから出来る事なのでは?という、貧乏人の僻みのような感情が湧いてしまった。
書いてある事は悪くはないし、子供に夢を持たせて『好き』を見つめると言うのも悪くはない。
けれど、その『好き』にはもれなく『他人にそれを伝えてもめげない強靭な精神』『他人に伝え続けて関わり続けるコミュニケーション力』『相手の嫌味を好意として受け取れる鈍感力』が必要だと思う。
私は、メンタル豆腐なのでめげる。コミュ力ゼロ。嫌味ですらない普通の言葉すら考え込むメンドクサイ人間。という自覚があるので、どれだけ『好き』でもそれを仕事にしてお金に変えるのは奇跡でも起きないと無理だなと思う。
コウモリの方が読んでいてワクワクして『外に出てコウモリを探そうかな』という気分になったのに対して、キリンはモヤモヤして『キリンを見に動物園へ』とは思わなかった。むしろ、金の力ってすごいなと言う感想を持ってしまった。
動物園でキリンを見ても、死んだら東京近郊で解剖されるんだな……と思いながら、これから見てしまいそうである。そんな本だった。ついでに解剖されるのは様々な動物という事なので、動物園や水族館に行ったら次からは『これが死んだら解剖……』と思いながら見る事になりそうだ。
解剖自体には嫌悪も何もないが、そんな気持ちで動物を見たいとは思わない。
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「ボクが逆さに生きる理由 誤解だらけのこうもり」を読んでみた。
妹が図書館で借りてきたもの。
これでもかというほど、コウモリの話が載っている。けれど、専門書ではなくて面白く楽しく学ぶように書かれているので、読んでいるだけで楽しい。
口語でかかれているので、作者の気分が読者に伝わってくる。
作者の『コウモリが大好きだ』という気持ちが随所にあふれている。
中身はコウモリの進化に翼にエコーロケーションにウィルスにと、進化以外は聞いたことがあるケド詳しくは知らないと言う点だったので面白く読めた。
進化の話は馬の方がコウモリに近いというのは面白いなと思った。
翼の話やエコーロケーションについても詳しくわかり易く書いてある。
ウィルスについては、今のコロナ過を考えると「ん?」と思ったけど、よく見ると出版時期が2017年。あと三年後の世界がウィルスに苛まれているとはまだ誰も思っていなかった時代だからこう書かれてるのかと思った。
コロナってスゴイデスネ。その前に書かれているのか、その後に書かれているのかでたぶん、ウィルスについて書かれている事がずいぶん変わっていそうな気がする。
コウモリは捕まえてはいけない。と最初に書いてあるケド、私、一度、捕まえてしまった事がある。
部屋の中で飛び回られて、どうしても困ったので捕まえて外に出した。当時は必死だったけど、今思うと噛まれなくてよかったと思う。
安易に捕まえてはいけませんね。安易ではなかったけど、部屋の中で飛び回られるのは……恐怖でした。
とにかく、楽しい本でした。ありがとうです。
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「深海の迷路」を読んでみた。
私にはかなり辛い……昭和的価値観の本だった。(書かれてるの昭和だから、しょうがないとはいえキツイ)
物語は
強姦被害者が殺され、強姦魔と放火魔(アベック)が犯人としてあがり捜査されていく。放火魔とみられていたアベックが殺され、強姦魔が掴まる。しかし最終的に、一家殺人の放火は『一件だけ全く別の殺人事件』という事になり、最後の犯人が捕まる。という話。
不満なのは男性がリードをするべきとか、女性が従うべきみたいな価値観ではなくて、強姦魔と普通の男性が同じ視点を持って同じ女性を見ている事。
強姦魔の視点
『獲物の肉叢(ししむら)を最も食べやすい状態にした犯人は、勝ち誇って牙を突き立てた』P20
普通の男(という設定キャラ)の視点
『先方から自分の網の中に飛び込んで来た形の獲物を食べやすい状態にするために剥奪した』P38
普通の男の方は、惚れた女を抱くというシーン。待てこら。強姦魔と同じ表現にするなと突っ込みたい。
いや。男なんてこんなもんさと言われたら、身も蓋もないんだが……もっと別のなにかないのか。これじゃぁ。男はみんな、強姦魔と言われても納得するしかない。
しかも相手となっているのは同じ女性(強姦魔の被害者)
強姦された女性が普通の男性に惚れて……身体を許すというシーン。
結局女は、『獲物』で『喰う』ためのものなのかという絶望的な話としか読み取れなかった。
さらに酷いのはこの後
『女性の意思を無視して女体を蹂躙する男に、保科は同性として怒りをおぼえる』p40
どの口がそれを言うか。強姦魔と同じ視点を持っている男が感じる怒りとはただの『俺の女に手を出しやがって』という支配欲でしかない。
さらに、『女性の意思を無視して』いるのは、『獲物』と思っている普通の男も一緒。
出だしで本を放り投げたくなったが、その後は『事件』の話が中心になり男女のあれこれがなくなったので読みやすくなった。
と思ったのだが、最後の最後で再び本を放り投げたくなった。
一家殺人に紛れた別の犯人が実は『被害女性を愛した女性』というシーン。
中々に酷い事が書き連ねてあって頭が痛い。
『男女の恋愛には、おとなの恋やプレイもあるが、レズビアンは倒錯しているだけに遊びの要素が少なくなる』p256
その遊びって何なんだ?おとなの恋って何よ?
その前の事件で散々男女のいざこざを書いていて、女を取られた男(アベックの片割れ)がカッとして新しい男(強姦魔)を殺そうとしたという話だったじゃないか。
それが大人の恋で、女性が女性を愛して他の男と結婚する事が許せなくて殺すのは『こども』だとでもいうのだろうか。
何が違うのかちゃんと説明してくれ。その前に散々推理して男女の三角関係のあれこれを語ってたのはどこに消えた?
なぜ、同性愛だけ『倒錯』になるんだ。異性愛だって脳内の『倒錯』でしかないじゃないか。
物語よりもその価値観の気持ち悪さに……どうしようもなくなった。
恋愛部分はもっとさらっと書いてくれ。ぐりぐり抉られるようで、読んでいて気持ち悪い。
いや。時代だよと言われたら、そうだよねと思うケド。最近、紙の本で読むのはハズレが多い気がして……辛い。
もうちょっとただ単に『物語を楽しむ』だけの本を読みたい。
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「優しい密室」を読んでみた。家の本棚にあったので、母のかなと思ったけど年代からして弟のだと思う。
読んでみた感想は面白かった。
続けて欝々としたものを読んでしまったので『そう、こーいうのが読みたいの!!』と思いながら読めた。
主人公の推理は色々と抜けている……ような気がしたけど、高校生ならこんなもの…のはず。
等身大の高校生の姿っぽくっていい!!と思えた。
所々、古い感じがする部分はあるケド、それは書かれた時代を考えるとやっぱり『そんなもの』だよねと思う。
一クラス50人越えって……私経験ないんだけど、私が生まれた頃ってそんなものだったの??と思いながら読んだ。
携帯電話がないのも新鮮。公衆電話が一つのキーポイントになってるのでそれがまた……時代を感じる。でも、それもいい。
とにかく、こーいう『普通』の話が読みたいと思っていたところに『普通の話』の物語がやって来たので、読んでいて心地よかった。
さて、次は
……自分の創作頑張るのです。読書頻度はぐっと減ります。その他も。